ThinkPad X32 HDD 換装
2008/11/20 Thu 23:13
ThinkPad X32 (2672-KE1, 2672-M8Eをベースにしたモデル)のHDDを換装したので、例によって記録を。換装前の状況は以下の通り。
- 本体は中古の完動品。
- DtoD リカバリ領域は削除されており、40GBのHDD (TOSHIBA MK4026GAX) の全領域を単一パーティションとして Windows XP Professional がクリーンインストールされている。
- 換装するHDは HGST HTS541612J9AT00 の新品。
DtoD領域もコピーしたい方が多いかと思いますが、残念ながらその手順はわかりません。パーティションがミラーリングソフトから見えていれば、システムパーティションと同時にそれもコピーしてやればいける……んじゃないかな?
使用機材は Let's Note CF-T2B のときと同じです。
- 交換用 HD
- HGST HTS541612J9AT00 (Travelstar 5K160 120G 9.5mm)
- 2.5inch USB HDDケース
- 玄人志向 GW2.5SP-U2 (IDE-USB変換チップ IDE-USB 変換チップ NEC D720133)
- ミラーリングソフト
- Acronis Migrate Easy 7.0
- BIOS
- 3.02 (1QET97WW)
- エンベッデッド・コントローラー・プログラム
- 1.08 (1QHT23WW)
まず CF-T2B を換装したときの手順に沿って、外付けUSB HDDとしてHTS541612J9AT00を装着し、Migrate Easy 7.0のブートCDから起動して内蔵HDD→USB HDDへのクローン化を行ったのち、USB HDD (HDST) と内蔵HDD (TOSHIBA) を入れ替えて(換装手順は Lenovo/IBM のサポートサイトを参照)起動してみました。すると、BIOS起動後のプロンプトでRead Errorみたいなのが出てWindowsが起動しない。
そこで、いろいろ探してると価格.comの口コミ情報の記述を発見。
Acronis Migrate Easy を用いるならば、クローン化させるHTS541612J9AT00を外付けでなく換装してからオリジナルHDDをUSB接続させてAcronis Migrate Easy起動CDを用いてPCの起動を。
(lucky_13さんの書き込みより)
なるほど、新HDを先に内蔵しちゃってもいいのね。というわけで、元々の内蔵HD (TOSHIBA) を取り外し、新しいHDを中に装着。取り外したHDはUSB HDDとして外付け。その上でブートCDから起動しUSB HDD→内蔵HDDへのクローン処理を行った。すると順調に内蔵HDDからWindowsが起動した。こんなオチですか……。
まとめると、まず次の構成で(元HDDを内蔵したままで)クローン化しても、NG。
- 内蔵
- 移行元HD (TOSHIBA MK4026GAX)
- 外付
- 移行先HD (HGST HTS541612J9AT00)
逆に、次の構成で(元HDDを外へ出して)クローン化すると、OK。
- 内蔵
- 移行先HD (HGST)
- 外付
- 移行元HD (TOSHIBA)
という結果でした。
ThinkPad は HDD の換装作業を想定して設計されている(公式サポートに換装手順まで書いてある)ので、クローン処理ではハマったものの、全体として Let's Note ほどの苦労はしなかった印象。最初からこの手順がわかってれば本当にスムーズだったと思います。こんなに楽なら最初から ThinkPad にしておけばよかった。
おまけ: Big-Drive も試した
実は HTS541612J9AT00 の前に HTS541616J9AT00 (160GB) も買ったんですよね。いわゆる「137GBの壁」を超えられるのかどうか確信が持てないままだったんですが、結論から言うと、試した限り内蔵では使えませんでした。
「新HDを先に内蔵してしまう」という手順を知る前に「やっぱり Big-Drive はダメなのかも」と臆断して 120GB を注文してしまったんですが、知った後にどちらの手順を試してもダメ。
後者の手順では、160GB を内蔵してブートCDから起動し、Migrate Easyで移行先ハードディスクのパーティション設定を手動で変更しようとしてもできませんでした(スライダーが動かず、数値入力もできない)。
パーティションを変更できないなら、先にパーティションを切っておいて、そこに元HDのクローンを流し込めばうまくいくのかと思ってやってみました。既存のパーティションにクローンを作る場合、クローン処理は一応完了しましたが、120GBでは10分弱で終わった処理が160GBでは約40分と4倍ほどの時間がかかり、いわゆる「PIO病」のような症状が出ました。そして、そのまま再起動すると、Windowsロゴが一瞬表示された後に青画面が出て強制再起動。やっぱりダメみたいなので 160GB は外付けとして使っていきたいと思います。
追記(11/21): いま気づいたけど、去年も同じような時期に換装してるなぁ。来年もやってるんだろうか。てかこれだけ PATA 2.5inch 120GB (というより HTS541612J9AT00)に依存してると不安にもなってくるけど、いつまで生産続けてくれるんだろう……。
追記(12/07): Hard drive firmware update utility (Bootable CD ISO) というのがあることに気づきました。CDイメージのみ提供されているので自分で焼かないといけません。しかも(そのままでは?)ウルトラベイからしかブートできず、USBやPCMCIA接続の光学ドライブはドライバが正常にロードされないとのこと。なんだそりゃ。詳しくは README をどうぞ。